あしたのあなたへ

武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部 梅田紘子教授

 思い通りにならなくても。

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わからないから面白い

 私は大学時代に英文学科の中で英語学を主としてを学びました。卒業後に英語学校で子どもたちに英語を教えたり、母校で産休の教員の代わりに英語を教えたりという経験はあったのですが、特に将来教員になるという考えはありませんでした。当時、女性は学校を卒業したら結婚するのが当たり前という時代。私の実家もそのように考えていたので、卒業して2年後には結婚しました。ところが夫は女性も家庭に入るだけでなく、外に出るべきだという考えの持ち主で、結婚後すぐに夫が渡仏したため、私も一緒にフランスに住み、フランスで大学院へ通うことになりました。当時のフランスの大学はほとんど国立で、授業料も非常に安かったため、私も院生になることにためらいはありませんでした。

 帰国後は子育てもあり、専業主婦として生活していました。しかし、ある時、家族や知人の方に勧められて、40歳で母校の大学院へ入学することになりました。そこで大学教員という途を選ぶことになり、武蔵野短期大学国際教養学科の教員となりました。大学の教員になろうとは思っていなかった私が、結果的に大学で教鞭をとることになったのです。

 皆さんは何かをする時に思い通りにならないことはありませんか。たぶん多くの方は「思い通りにならない」と悩んだり、がっかりしたりしているのではないでしょうか。でも、心配はいりません。人生はどうなるか誰にも分からないのです。わからないからこそ面白いともいえないでしょうか。

 思い通りにならないのなら、学生である間にいろいろと学んで、経験してほしいのです。知識や経験は無駄にはなりません。自分の思いとは違った途に進んでも、学生時代に学んだことや経験したことは何かの役に立つはずです。

 「こうしたい」「こうなりたい」と思うことは大切です。それがモチベーションとなり、前に進む力になります。でも、思い通りにならないからといって、あきらめたり、投げ出したりしないでください。自分の思いとは違った途でも、あなたの力を求められることが絶対にあります。思い通りではなくても、自分を向上させることはできるのです。

 ですから、大学の4年間でできる限り多くのことを学び、多くのことを経験してください。知識や経験は邪魔になるものではありません。必ずあなたの助けになってくれます。

 そんな思いで大学生生活を過ごせば、きっとあなたの将来の人生に思いもよらないことが起きるはずです。それを信じて、一緒に学びましょう。