理事長インタビュー③

110th Anniversary

理事長に聞く!【第3弾】

ーーお久しぶりですが、理事長先生にお聞きしたいことがありお邪魔しました。

高橋:何でも聞いてください。

ーー以前から武蔵野中学校を受験される皆さま向けに、各教科を何故勉強するのかを理事長先生が話されていると伺いました。是非全教科お聞かせください。

高橋:わかりました。勿論これは武蔵野だけに限ったことではありません。全世界の学校で学ぶ各教科には隠された「影テーマ」があると考えていて、それをこれから武蔵野中学校で頑張りたい方々に向けてお話ししたものです。どの教科からお話ししましょうか?

ーー今回は「国語」でお願いします。

高橋:はい、現在の日本の国語は教科書に何らかの文章があって、それを読解することが多いですね。古文も含めて、文法や作文・小論文の様なものも増えてきましたが、あくまでも基本は文章読解だと思います。

ーーそうですね。名作の「文芸鑑賞」の様な文章は減りましたが、中心は文書読解ですね。

高橋:はい、では何故その様な構成になっているのか?が、国語という教科に求められる「本当の目的」ですよね。

ーーはい、その「本当の目的」とは何だとお考えなのでしょうか?

高橋:結論から言えば、「社会に出てから他人の話をまっすぐに理解する練習」だと思います。社会に出れば、色々な意見をそのまま曲げずに理解してから、自分の意見に高める必要があります。会社で上司の方の指示は口頭からもしれません。それを自分勝手にいい加減に聞いて解釈していたら、組織での活動に支障が出てしまうかもしれませんよね。

ーーなるほど。そうかもしれませんね。

高橋:ですから、小学校から高校までの国語の授業は様々な時代や立場の方が文章で書いたもので、同じ効果を狙っていると思います。社会の中では口頭が多いかもしれませんが、学校では統一感が必要なので文章で練習しているのでしょう。

ーー本当の目的のねらいは社会に出てから「得する」為のものなのですね。

高橋:その通りです。よく「これを勉強して何の意味があるんですか?」という疑問を持つ生徒さんも多いのですが、全ての教科は社会と通じているのだと感じています。国語の場合は「自分では無い他人の伝えたいことを、自分の意見を混ぜずに、素直にまっすぐ理解する」ことが、社会に出てから役立つので練習しているのだと考えています。

ーー面白いですね。それでは次に「数学」もお願いします。

(つづく)