9月12日に、2026年度子ども大学さやまの入学式と第一回目の講義が実施されました。
昨年度と同じく、子ども大学副学長の滝島様より、子ども大学さやまの学生となる狭山・入間地域の小学校4・5・6年生たちに開式のことばから始まり、子ども大学学長の髙橋先生より開校のあいさつが行われました。


続いて、学生代表として入間川東小学校の増田愛結さんより、ご家族がかつて本学で講義を持っていたことから親しみを感じて参加したいと思ってくださっていたこと、今日から始まる子ども大学の学びをとても楽しみにしていることなどについて、お話しがありました。


第1回の講義は、武蔵野短期大学准教授の米川泉子先生による、「
子ども絵本批評家になろう!─絵本批評をとおして、『
おおきなかぶ』をもっと面白くリメイク(翻案)してみよう─」
が行われました。
米川先生からはまず、『おおきなかぶ』がじつはロシアの民謡で、有名な作家のトルストイが再話(さいわ:昔から伝わっているお話を子ども向けなどに読みやすいようにお話にする)したものであること、日本には1924年に伝わり、1955年に小学校の教科書に採用されて以来定番のお話になっていることなどが紹介されました。
元々のロシア民謡だと大きなかぶを抜くために最後にネズミが現れるのではなく、なんと不思議な膝から下しかない「足」が5体やってくるのだと聞いて、学生たちはとっても驚きました。そこから、元々の民話から「翻案」(ほんあん:元になる物語のアイデアは借りるけれど、中身を大きく変えて、新しい物語にすること)されていた『おおきなかぶ』を、今度は私たちが「翻案」してみましょうと、米川先生より提案がありました。
その際に、自分の感じた好き嫌いについて話す「感想」ではなく、読んでみてどうしてそう思ったのかを自分の言葉で考えてみる「批評」に基づいて翻案をしてみようという提案がなされました。そうして米川先生からは、「本当にかぶを抜きたいなら力持ちな人を呼ぶはずなのに、なぜ力持ちの登場人物が出てこないのだろう」、「みんなで協力して何かを獲得する物語というより、同じことの繰り返しの果てにかぶが抜ける面白さを楽しむ、ユーモアの物語なのでは?」という批評の例が呈示されました。
その後、学生たちはグループで『おおきなかぶ』の「繰り返し」というモチーフを使いながら、ユーモアのあるキャラクター、展開、オチなど、たくさんのアイデアを出し合い、お話の中身について考え合いました。
結果、短い時間ながら、宇宙人や巨大なチワワが出てきたり、小さな小さなカブなのに根っこが長くて抜けない物語になったり、おじいさんおばあさんが若返ったり、みんな筋力トレーニングをしてムキムキになったりと、いろんな物語が生まれました。本学のお兄さん先生、お姉さん先生と一緒にアイデアを聴き合い、笑い合う学生たちの姿がとても印象的でした。